剣道の面の下につける手拭いの選び方とは?その役割や付け方を解説!

手拭いの選び方とは

剣道は、日本の武士が日本刀で戦う生活を通じてその生活をしていく中で生まれてきた、日本独自の文化です。剣の技を学ぶことは武士の精神を学ぶことでもあり、剣道が「人間形成」を目的にしているといわる所以はここにあります。
 
剣道は5つの防具、面・胴・甲手(2つ)・垂が必要です。その他にも道衣や袴、もちろん竹刀を用意しなければなりません。そして見落としがちですが、手拭いが必須です。面を付ける下に着用します。一番肌に触れる部分につけるのが、手拭いになります。今回はこの手拭いについて、詳しく掘り下げてみましょう。
 

頭に巻く手拭いのさまざまな呼び方

頭に巻く手拭いですが、呼び方としてはさまざまあります。面手拭い、面下、面タオルがよく聞く名称です。ただ、面の下につけるものはあくまで手拭いで、タオルはありません。伝統的にそうだということもありますが、タオルではすぐ乾かず、きちんと締め付けられないので、着用しづらいでしょう。
 

手拭いの役割

手拭いは剣道において絶対に必要なものです。どんなものを選ぶとよいのかは迷うところではありますが、それを明らかにするために、手拭いの役割を考えていきましょう。
 

汗が顔に流れてくるのを防ぐ

第一に、手拭いを巻くことで汗が目に入ったり、額の汗が気になったりするのを防ぎます。面をつけていると、簡単に着脱できるものでもないため汗が落ちてきても、拭くことがかないません。汗のせいで試合に集中できないことも起こってくるので、どうにかしたいところです。そこで手拭いを付けることで、汗が顔に流れてくるのを防ぎます。そのため手拭いは吸水性のよいものを選ぶことが重要です。
 

頭への衝撃を減らす

厚手の手拭いを正しく巻くことで、打たれた時の頭への衝撃を減らせます。面を打たれるとかなりの衝撃があります。面と頭の間にスキマがあると、振動もかなりあり、その反動も大きいものになるでしょう。頭を守ることは大変重要なことなので、手拭いはかなり重要な役割を果たしているといえます。
 

士気を上げる

面をつけていても後頭部はみえているので、手拭いのデザインや色が確認できます。そのため、チームで色を揃えて一体感を出したり、デザインにこだわり自分のトレードマークにしたり、士気を上げることに使えるでしょう。また文字を手拭いに書き込み、精神的な拠り所にすることもあります。
 

面を守る

これもかなり重要な役割です。直接頭に面を装着してしまうと、汗で面の内部が劣化してしまうでしょう。手拭いを付けて汗から面を守るのです。面は安いものではありません。現在は耐水性も上がっていますが、昔は水分に強くない革を使用していたので、とくに手拭いは必須でした。現在でも道具の寿命を延ばすため、手拭いは必須のものといえます。
 

手拭いのつけ方

手拭いの付け方は主に三種類あります。手間取ると、時間のロスにもなるため手早くつけられるよう練習をしておかなければなりません。つけ方によってその人のレベルがわかる、というところが少し面白いところです。それぞれ正式な巻き方の名称はありません。形の特徴からその巻き方を紹介していきます。
 

帽子型

初心者はまずこの巻き方です。手拭いを折りたたみ、かぶる前に形を作ってから頭にかぶります。耳まですっぽりかぶってしまいます。床に置いて折りたたむので、小さいお子さんや初心者の方にはまず習得しやすい巻き方になるでしょう。締め付け具合としては一番弱いため、上達するにつれずれてしまうということが起こってくる可能性があります。
 

前に交差型

最も一般的な巻き方です。頭部を包むように巻き、前で交差させます。自分の頭に合わせて締め付けるので習得すれば、取れにくく、ずれるリスクが低くなります。この巻き方は耳がでているので、面と接触するため痛くなることがあるでしょう。また、締め付け具合としてはかなり強いので、長時間巻き続けていると不快に感じてくることもあるでしょう。
 

後ろで交差型

後ろで交差する巻き方もあります。これは他と比べてかなり難しく、上級者が採用していることが多い巻き方です。頭を覆い、締め上げずに巻き上げます。締め付け具合も上の二つの中間で、長時間付けても痛くならず、しかもしっかりつけるとずれることもありません。
 

手拭いの選び方

最後に手拭いの選び方についてまとめてみましょう。選び方のポイントとしては2点です。まずはサイズ、そして素材について考えましょう。
 
サイズは大きいものを通常使うのですが、頭のサイズに合わせて大きすぎる場合は小さめで用意しましょう。
 
また素材としては2種類あり、プリントなのか本染めなのかで違いがあります。プリントの方が柄の種類が多く値段も安いので惹かれるのですが、肌触りや風通し、吸水性が劣ります。本染めはしっかりノリが落とされていて、触り心地がよく通気性も吸水性も優れているので、先に確認した役割のことを考えると、本染めを選択した方がよいでしょう。
 

まとめ

以上、剣道の面の下につける手拭いについて掘り下げてみました。かなり重要な役割を担っていることがわかっていただけたでしょう。剣道をするなら必要なものなので、しっかりその役割を理解し、選ぶことが大切です。精神的な支えとなるなど、デザインにこだわることも意外に大切なことなので、オーダーメイドで用意してみてもいいかもしれません。
 
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