鹿革のお手入れ方法について

今日は「鹿革」お手入れの仕方を書いてみます。

まず、「鹿革の特徴」についてです。

鹿革のコラーゲン繊維は、「かいこ」の作り出す「繭」のようにしなやかで、非常に「繊細」な繊維が緻密に結束したものが幾重にも網目状に絡み合っています。

1.フワッとした柔らかさと弾力性。

2.絹のようなしなやかさと温かみのある風合い。

3.高い引裂き強度。

4.優れた通気性と俳湿製。

(戦時中には空気燃料フィルターとして使用されてました)

5.長年経過しても風化、劣化が少なく、しなやかさを保持。

※天然皮革を生かした素上げ処理をしておりますので

表面的には均一ではなく色むらや小さな傷がある場合があります。

味わいとして捉えてください。

 

お手入れの方法

1.水に濡れた場合は、乾いた布でふき取り日陰干しで乾燥させてください。

  熱器具での乾燥は決してしないでください。

2.汚れは、消しゴムや布で軽くふき取り、アルコール系溶剤は鹿革を痛めますので決して  使用しないでください。

水には強い革なので布に水を含ませふき取ってください。

※油はしみの原因になります。

  また、油性クリームも厳禁ですので使用しないで下さい。

このような感じで、鹿革の特性を理解し、お手入れをしていただければしなやかな「革」の特性を損なわず、いつまでも変わらぬ肌触りを維持できることと思います。

(当店取り扱いの革についての豆知識としてご理解下されば幸いと思います)

鹿革を使用している剣道用具には、「小手」「面「垂」「胴」「竹刀柄皮「竹刀中結」「竹刀先革」「竹刀袋」「防具袋」「巾着」「印傳」「足袋」などなど、

居合刀用具には、居合刀ケース」「柄巻き」などなど、

様々な武道用品に、ケース、袋類、小物に幅広く使用されています。

大切な物を末永く大事に使用することはとても大切な事だと思います。